かつて多くのキリシタンが住んでいたとされる、佐世保市の黒島。その黒島の玄関口が、ここ相浦駅です。高台のホームから望む相浦港には多くの漁船が停泊し、辺りはいかにも港町の風情。小さなステンドグラスのあしらわれた駅の出口は、思わず教会のイメージと重なります。
相浦駅
あいのうら
- 九州最西端の海の見える駅、すえたちばな駅 の訪問後、続いて訪れたのが相浦駅。港を望む、静かな無人駅です。
- 眼下の相浦港には漁船がひしめき、小さな港町の風情を醸していました。ちなみに、松浦鉄道の前身の 佐世保軽便鉄道 は、相浦港までの石炭輸送のために建設されたのが始まりだそう。
- さらにホームの佐世保寄りまで歩くと、岩の陰から九州電力の相浦発電所が出現。なお、相浦発電所は2019年4月に廃止されています。
- 島式のホームには、レトロな木造の屋根と、大きめの待合室がありました。
- 待合室の入口は大きく、扉もありません。風を凌ぐには心許なさが残ります。
- 窓もないので、眺望もダイレクト。無人駅とはいえ、ここまで吹きさらしの待合室は珍しいです。
- 駅を出るために、ホーム端の階段を降りてみます。頭上に架かるのは、県道139号線の相浦港大橋。
- 階段を降りた先には、天井の高いトンネル状の空間。そして、教会を彷彿とさせる丸いステンドグラス。トンネルの薄暗さが、ステンドグラスの存在をいっそう際立たせます。
- 駅前は駐車場になっていて、その目と鼻の先はもう港です。
- 振り返って目に入るのが、まるで時代に取り残されたかのような、相浦駅の入口。訪れる時期次第では、より手入れのされた状態かもしれません。
- 訪れたときは、駅名にまでしっかりと蔦が絡んでいました。
- ホームに戻るとまもなく、遠くからコトコトと音を立てて、帰りの列車が到着。これから一路、終点の佐世保駅へと向かいます。