庄内平野の端から山を越えてひと駅。三瀬駅は、三方を山に囲まれ、海からも離れた谷にある小さな無人駅です。海の見えそうにないひっそりとした立地ですが、ホームに立てば、谷間から遠く日本海と奇岩を望むことができました。
三瀬駅
さんぜ
- 10月の朝、柔らかな日差しのもと、三瀬駅に下車。高台にある隣の 小波渡駅 とは打って変わって、こちらは三方を山に囲まれており、一見海が見えそうな気配はありません。
- しかし、振り返ればこの通り。細長い谷に広がる黄金色の田んぼと集落のはるか先に、日本海がちらりと見えました。海岸までは1.3kmほど離れています。
- 実は、私も三瀬駅から海が見えるとは思っていませんでしたが、この日、車窓から偶然海が見えるのを発見。一度通り過ぎた後、運良く戻りの列車があったので、旅程を変えて降り立ったのでした。
- 緩やかにカーブし、広々としたホームに、人の姿はありません。のんびりとした朝の空気に包まれていました。
- 跨線橋を渡り、山側のホームへ。山に沿ってカーブした線路と、谷間の集落、そして海。ここに列車が来るまで待てばいい画が撮れそうでしたが、急きょ降り立ったので、滞在時間が9分しかなかったのはここだけの話…
- もう少し建物が重なっただけで見えなくなってしまいそうな、儚い海の存在。それでもちょっと見えるだけでぐっと開放的に感じられます。
- 駅舎は暖色をまとったシンプルな平屋建て。無機質な中で「いらっしゃいませ」の看板が味を出しています。
- 三瀬の集落の一番奥にある三瀬駅。駅前にはハイヤーの営業所があるのみですが、海の方へ下っていくと、商店や旅館、郵便局などがあります。
- あっという間に帰りの列車が到着。今度は海岸の夕暮れを見に、ゆっくりと訪れたいものです。