長里駅 ながさと JR長崎本線 長崎県諫早市(Open in Google Maps) 諫早湾が目の前に広がり、観光列車「ふたつ星4047」も停まるようになった 小長井駅。その隣にあるのが、長里駅です。海から少し離れるものの、駅舎のガラス越し、ホームの両方から望む諫早湾と雲仙岳はやはり大迫力。さらに振り返れば、緩やかな稜線の多良岳と田園風景も。異なる風情を同時に味わえる、実は少しぜいたくな駅でした。 訪問:2016年2月 / 更新:2022年10月1日 2月の夕暮れ時。隣の 小長井駅 を訪れた後、列車の本数が少ないためバスで訪問。最寄りの長崎県営バス「長里」バス停から駅までは300mほど。内陸に歩いていくと、ホームが見えました。駅舎もあるのですが、位置するのは側道を挟んだ向かい側(写真右のベージュの建物)。長里駅はホームと駅舎が分離した不思議な構造をしているのです。側道からホームを見上げると、駅の奥には多良岳の緩やかな稜線。駅名標には、多良岳に群生する ツクシシャクナゲ の花が描かれています。海をバックにぽつりと佇む駅舎。1990(平成2)年開業と比較的新しい駅のため、駅舎もしっかりしていて古めかしさはありません。駅舎の内部は広々とした待合室。駅の入口と反対側にも大きなガラス窓があり、諫早湾が正面で迎えてくれます。無人駅のため窓口もなく、人もおらず静かでした。諫早湾の向こうにある雄大な山は雲仙岳。中でも平成新山(標高1,483m)は、長崎県の最高峰です。対岸はちょうど島原鉄道の 古部駅 付近にあたります。今度は駅舎を出て、そばのガード下からホームへと上がります。ホームはかなり狭い島式。ベンチを置くスペースもありません。ただ、ホームからはより高い目線からの諫早湾ビューを味わえます。ホームから駅舎の正面と海を同時に望む駅は、他にはなかなかありません。ちょうどまもなく日の入りという頃。雲仙岳の陰影が印象的でした。このときは干潮でしたが、満潮時にはまた違った景色になることでしょう。雲仙岳に目が行きがちですが、背後の多良岳と田園風景もなかなか。旅の終わり、素敵な夕景に出会えました。