夜須駅 やす ごめん・なはり線 高知県香南市(Open in Google Maps) 夜須駅の足元には、海とともに、南国情緒ある賑やかな光景が広がります。惹かれるように周辺を歩いてみたら大正解。駅前には大きな道の駅に、広大な海浜公園。そして少し歩けば、日本では珍しい現役の跳ね橋。ホーム留まっていてはもったいないほど、夜須駅の周辺は見どころで溢れていました。 高知駅から普通列車で約45分。本数は1時間に1本〜1時間に3本。無人駅。 訪問:2017年1月 / 更新:2018年11月25日 夜須駅のホームは他のごめん・はなり線と同じく高架の上。高さは2階建ての住宅の屋根とそれほど変わりませんが、ホームからは山側に旧夜須町の中心街を一望できます。海側には県立公園の「ヤ・シィパーク」と「道の駅やす」があり、新たに整備された印象です。ヤ・シィパークのシンボルでもあるワシントンヤシたちの向こうには、土佐湾が広がります。駅の目の前にある「道の駅やす」。複数のレストラン、農産物直売所の「安らぎ市」などがあり、車や人が絶えず行き交っていました。また、山側の国道55号線沿いにもコンビニがあり、食べ物やトイレに困ることはまずありません。賑やかな道の駅と対象的に、夜須駅の入口の人通りはまばら。無人駅で、待合室もありません。それでも、健気にオリジナルキャラクターの「やす にんぎょちゃん」が迎えてくれました。地元高知県出身のやなせたかし氏が手がけたキャラクターです。ヤシの木が並ぶ遊歩道を歩いて海岸へ。ワシントンヤシの高さは推定17mもあるそうです(参考)。遊歩道を抜けると、そこは芝生の広がるビーチでした。浜辺に出ると、明らかにおかしな角度をした道路を発見。日本では珍しい跳ね橋の「手結(てい)港可動橋」です。夜須駅からも800mほどの距離のため、歩いて行ってみることに。道中の浜辺では、ヨット(アクセスディンギー)のスクール が開かれていました。マリンスポーツも盛んなようです。歩いて10分ほどで可動橋の前に到着。右の階段状の建物は展望台になっていて、手結港を一望できます。こちらが橋より海側にある外港。こちらが橋より内陸にある内港。江戸中期の1657年に竣工した、360年以上の歴史を持つ石積みの港です。手結港可動橋は内港を行き来する船が通行できるよう、2002(平成14)年に臨港道路の整備とともに完成しました(参考)。橋の開閉は時間で決められています。鉄道のそれと何ら遜色ない踏切がありますが、違和感が拭えません。ちなみに、橋が止まっている状態では警報機はお休み。13時。警報機が鳴り始め、橋が動き始めました。開閉に要する時間は約6分とのことですが、予想以上の速さで橋が下りていきます。いにしえの港と現代の可動橋のコラボ。それにしても海水が澄んでいます。遮断器が開くと、何事もなかったかのように車が橋を渡っていきます。手結港可動橋は、夜須駅を訪れたらぜひ訪れてみたいスポットです。