視界いっぱいに広がる、太平洋の水平線。内房線ながら、和田浦駅から見えるのは外房の海。3月にはホームに菜の花が咲き誇り、列車の色と同じ青と黄色の情景を楽しめます。そしてここは関東唯一の捕鯨基地がある町。クジラをモチーフにした駅舎に、クジラの骨格標本やクジラ料理もある道の駅など、景色だけでない独特の楽しみもありました。
和田浦駅
わだうら
- 千葉駅から普通列車を乗り継いで約2時間半の、和田浦駅。黄色と青の列車を降りて跨線橋にちょっと登れば、海の青が見えました。
- 跨線橋を上り切ると、ほぼ180度の大パノラマ。内房線にありながら、ここ和田浦駅から見える海は外房の太平洋。屋根のない開放的な空間から見る水平線はたまりません。
- 北東の安房鴨川方面には、弧を描く砂浜や、隣の江見駅付近にあるマンションと集落も見えました。
- 房総半島の海岸線は、意外に変化に富んでいます。
- 視線を下ろすと、ひときわ存在感を放つ骨格標本が目に入ります。これはシロナガスクジラのものだそう。和田浦駅のある南房総市の和田町は、関東唯一の捕鯨基地である和田漁港を抱える、いわばクジラの町。奥の建物は「鯨資料館」もあるコミュニティセンター です。
- 南の館山方面にも海は続きます。
- 3月のホームで迎えてくれたのは、菜の花に彩られた花壇。
- 菜の花だけでなく、色とりどりの花がのびのびと咲いていました。
- 反対のホームから見れば、海と菜の花がコラボレーション。
- もちろん海だけでも十分映えます。ホームから見て海は南東にあるため、冬場は日の出がばっちり見えそうです。
- 1995(平成7)年に改築されたという駅舎は、木の素材感が温かな造り。かつては簡易委託駅でしたが、2017年に無人化されました。
- 広々としたギャラリーのある待合室。捕鯨文化を解説するパネルなど、和田浦駅らしい展示もありましたが、列車が来る直前まで人の姿はありませんでした。
- 独特な形の和田浦駅の駅舎。これも クジラの形をしたもの だそう。屋根の丸みはたしかにそれらしいかも。
- 駅前のオブジェも、和田町で水揚げされるツチクジラのようです。
- フェニックスの足下には菜の花。ぽかぽかとした情景です。
- 帰り際、駅舎越しにも菜の花と海が見えました。