牛ノ浜駅 うしのはま 肥薩おれんじ鉄道 鹿児島県阿久根市(Open in Google Maps) 荒波に洗われた岩々と、起伏の激しい海岸線。南国のイメージが強い鹿児島でも、ダイナミックな海を望めるのが、ここ牛ノ浜駅です。一帯は「牛之浜海岸」という鹿児島県の名勝。天気が良いと、海面から顔を出した岩礁とともに、およそ30km先の甑島列島も望めます。 九州新幹線出水駅、川内駅からそれぞれ30分強。休日昼間の一方面の本数はおよそ1時間に1本。無人駅。 訪問:2016年9月 / 更新:2018年8月11日 鹿児島県北部の牛ノ浜駅。東シナ海を望む崖の上にあり、跨線橋からの景色はこの通り。屋根もないので開放感は抜群です。跨線橋から駅前を俯瞰。隣を国道3号線が通ります。ちなみに、写真左の茶色い建物は駅舎ではなくトイレです。ホームは2つ。ただ、一部の列車を除くほとんどの列車が海側のホームにやってきます。山側を中心に、牛ノ浜駅の周辺には住宅や畑が点在していますが、商店は特に見当たりません。ホームから望む東シナ海。牛ノ浜駅周辺の海岸は「牛之浜海岸(リンク先はPDF)」という景勝地で、険しい海岸線が続いています。駅前に出てみます。駅と国道の間には、駐車場も兼ねた広いスペースがありました。かつて国鉄の有人駅だった時代には、貨物のホームがあったのだそう(参考)。民謡「阿久根浜唄」の歌碑もありました。駅前にあるのは 南国交通 の「牛之浜」バス停。バスは阿久根駅〜川内駅を鉄道と並行するように走ります。国道を渡ると、波打ち際まで見下ろせます。崖を降りる階段もありました。鳥居のある大きな岩は牛之浜海岸のシンボル。天気が良ければ、およそ30km先の甑島列島も見えます。地元の方曰く、「甑島がいつもより近くに見えたら、明日は雨が降る」という言い伝えもあるのだとか。駅の山側にも小さな入口がありました。隣に生い茂るのはおそらくバナナの木。ここだけ南国感が漂います。また、山側のホームには温州みかんやキンカンなど、沿線特産の柑橘類が植えられていました。このときは9月。まだ実りには早いようでした。柑橘の木々はどうやら、肥薩おれんじ鉄道のキャラクター「おれんじーず」にちなんでいるようです。牛ノ浜駅では他にも、無料で傘を貸し出していたりと、地域に根づいたサービスが展開されていました。いよいよ夕暮れ時。帰りの列車がやってくるまで、赤く染まりゆく海と空をずっと眺めていました。