集落の先に広がる八代海、そして天草の島々が織りなす多島美。振り返れば、段々畑に、緑の濃い山々。集落の一番奥に位置する海浦駅は、そんな自然あふれる情景をひっそりと堪能できる、小さな展望台でした。
海浦駅
うみのうら
- 「海」に「浦」。その名にあふれる海感は眺望にもちゃんと表れていました。
- 標高約30mの高台にあり、遠く八代海の先には、樋島(ひのしま)や上島など、天草の島々が見えました。
- 駅舎はなく、待合室とも呼べない上屋の付いたスペースと、一本のホームがあるだけ。トイレも自動販売機もありませんでした。
- かわいらしい実と、可憐な花。隣の果樹園と思しき畑から、枝が飛び出していました。
- 海浦駅の周囲は地形の起伏が激しく、駅の裏には段々畑もありました。
- 踏切を渡り、海のほうに降りてみます。周辺には住宅が点在していますが、広い道がなく、もの静か。
- 振り返れば、そこは急峻な山に囲まれた内陸の駅のよう。線路と直角に架かるのは、七浦オレンジロードの橋です。
- 5分ほど歩くと、国道3号線に出ます。国道沿いを中心に集落が広がっていますが、コンビニなど目立ったお店はありませんでした。国道3号線には、肥薩おれんじ鉄道の肥後田浦駅〜水俣駅間と並行するように、九州産交バス が走っています。
- 国道を超えると、こぢんまりとした海浦港があります。内湾かつ防波堤に囲まれているので、波は非常に穏やか。
- 近くには砂浜もありました。海浦海水浴場 です。
- 海沿いを散歩しつつ、駅へと戻ります。
- 海から駅へ戻る道中には分かれ道が多く、看板をよく見ないと迷います。
- 海浦駅に戻るとまもなく、八代行の列車がゆっくりとホームに到着。当時、土休日限定で走っていた「ゆうゆうトレイン」です(2017年に廃止)。車窓を楽しむためにあえて速度を落として走る、快速ならぬ「鈍足」列車でした。
- 海浦駅にもちゃんと停まりますが、今回は乗らずに見送り。
- 眺望抜群のベンチで、南の川内方面へと向かう次の列車を待ちます。