滝の茶屋駅 たきのちゃや 山陽電鉄本線 兵庫県神戸市垂水区(Open in Google Maps) 通勤電車を一歩降りれば、そこは瀬戸内海を見下ろす展望台。神戸の三宮から30分で、非日常感あふれる大パノラマに出会えます。しかし、駅自体の佇まいや駅前は、平然と人々の行き交う、ごくありふれた郊外の風景。開放的な海と、飾らない日常とのギャップが、絵になる景色を生み出していました。 訪問:2022年5月、2017年5月、2009年3月 / 更新:2023年9月10日 三宮から普通列車で約30分の、滝の茶屋駅。神戸の郊外とあって、佇まいはごく普通の私鉄の駅です。(2017年5月)しかし、南を向けば瀬戸内海の大パノラマ。急な崖の中腹にあり、ホームの標高は約25m。まるで展望台のような眺望です。(2017年5月)赤い帯の電車が駅を去ると、ホームの背景に海。映画やテレビドラマに出てきそうですが、意外にロケ実績は多くはないようです(参考)。(2017年5月)滝の茶屋駅の魅力は、眺望が素晴らしいこと以外は、どこにでもありそうな郊外の駅であること。背景が海になるだけで、絵になってしまうから不思議です。(2017年5月)(2017年5月)周りに観光地や大きな商業施設もなく、乗り降りするのはあくまで地元の方が中心。多くの人はまじまじと海を眺めることもなく、平然と列車を待っていました。(2017年5月)跨線橋の窓からも青い瀬戸内海。大阪湾の一部でもあり、大小様々な船がそれぞれのスピードで行き交っていました。(2017年5月)行き交う船の中には、大阪・神戸と九州を結ぶフェリー「さんふらわあ」(写真左)も。奥にはうっすらと紀伊半島も見えました。(2017年5月)西を向けば、淡路島の稜線。手前の黄色い塔は、1893(明治26)年に完成し、今では「日本で現存最古の水中コンクリート」だという 平磯灯標。(2017年5月)海側のホームに降りれば、明石海峡大橋も。(2022年5月)東の方角には大阪の街並みがありますが、距離があるため、ほとんど見えませんでした。(2009年3月)崖のはるか下にはJR神戸線と国道2号が通っており、見下ろすと喧騒を感じました。国道と海の間にある緑は、平磯緑地。隣の 東垂水駅 にかけて東西1km以上もある長い緑地です。(2017年5月)駅の中もほどほどに外へ出ると、駅前には一方通行の細い道。人の姿こそあれど車通りは少なく、崖の下とは対照的です。道に沿って、中華料理店などいくつかの小さな店舗が静かに営業していました。(2017年5月)滝の茶屋駅の周辺には、昔ながらの景色も各所に残っていました。(2022年5月)そして街を歩けば、道の先に海。海が見えるだけでぐっと絵になるのは、街の風景も同じよう。駅の中も外も、飽きない情景にあふれた場所でした。(2022年5月)ところで、近くの鉢伏山の上から見た滝の茶屋駅の周辺。写真の中央付近が滝の茶屋駅です。こう見ると、神戸の街と海の近さがよくわかります。(2017年5月)