田井ノ浜駅 たいのはま JR牟岐線 徳島県海部郡美波町(Open in Google Maps) 海水浴場まで徒歩0分。そんな夢のようなロケーションの駅が、徳島県にある田井ノ浜駅です。ここは真夏の間しか営業しない臨時駅。燦々と降り注ぐ日差しの下、足元から広がる白い砂浜と、視界いっぱいの青い海を前にすれば、思わず駆け出したくなるに違いありません。 訪問:2017年5月、2018年8月 / 更新:2023年7月15日 8月上旬のある日、気温は34℃。晴れやかな夏の空を彩るように、横断幕と万国旗が迎えてくれました。田井ノ浜駅は、例年7月中旬〜8月上旬のみ営業する臨時駅。2020年からコロナ禍で海水浴場・駅ともに営業を休止していましたが、2023年は4年ぶりに開設されました。(2018年8月)駅を一歩出れば、そこはもう田井ノ浜海水浴場。小高い山の緑に囲まれる形で、約1kmにもおよぶ白い砂浜が広がります。(2018年8月)浜辺には色とりどりのテントに、陽気なBGM。パラソルの下ではキンキンに冷えたドリンクが売られていました。夢のような駅前風景です。(2018年8月)ホームと浜の距離感はこの通り(人の少ない営業期間外に撮影)。ピンクの建物は駅舎ではなく、海水浴場の監視塔です。まさに海水浴場直結。ダッシュすれば10秒で泳げてしまいます。(2017年5月)ビーチの方角を除けば、周りは緑豊か。夏にはセミの声が響き渡ります。周囲には民宿や住宅が点在しますが、商店は見当たりません。砂浜を抜けて、こんどは駅の山側へと回ってみました。(2017年5月)駅の山側を通る県道には、カニの横断注意を促すユニークな標識が。由岐地区は アカテガニ が多く生息しており、そのメスが6月から9月の大潮の晩になると、産卵のために山から海へといっせいに移動するのだそう。(2017年5月)山側から見た、駅と海水浴場。シーズンには横断幕や万国旗が掲げられ、夏の晴れやかな雰囲気をいっそう盛り上げてくれました。(2018年8月)そのすぐそばには、列車とビーチを見渡せるスポットも。2023年現在、田井ノ浜駅には一部の普通列車が1日に上下各3本停車します。(2018年8月)ちなみに、2018年までは特急「むろと」の一部も停車していました。(2018年8月)夏こそにぎわう田井ノ浜駅ですが、静かなオフの時期もおすすめ。特急も停車する隣の由岐駅から1km強で、歩いても行けるのです。田井ノ浜駅に抜ける徒歩ルートは主に2つありますが、由岐の港町を抜けて行くルートのほうが風情を感じられます。(2017年5月)道中の「あしずり展望台」からは、田井ノ浜を一望。透き通っていながら鮮やかな海の青が印象的でした。(2017年5月)近くを通過する特急「むろと」。(2017年5月)民宿「明山荘」が見えたら、田井ノ浜はすぐそこ。(2017年5月)5月下旬の田井ノ浜海水浴場は、ほぼ独り占めと言っても過言ではない閑散ぶりでした。(2017年5月)誰もいない田井ノ浜駅の前には、控えめに咲くハマヒルガオ。(2017年5月)当然ですが、営業期間外には列車も田井ノ浜駅を平然と通過していきます。(2017年5月)渚を歩いてみると、海の透明度に驚きます。田井ノ浜海水浴場は、西日本屈指の水質を誇る とも言われ、環境省「水浴場水質調査」の結果は毎年最高の「AA」ランクです。(2017年5月)きめ細やかで緩やかなカーブを描く砂浜と、ごつごつとせり出した奇岩。そして美しい海のグラデーション。暑さが気にならず人も少ないため、いつまでもこの美しい景色を眺めていたくなりました。(2017年5月)