ごつごつとした岩棚が一面に広がる、青森県の千畳敷海岸。そのすぐ目の前にあるのが、五能線の千畳敷駅です。駅前には民宿や食事処が立ち並び、ちょっとした観光地風情がありつつも、駅自体は驚くほど簡素でコンパクト。駅舎も壁もないぶん、景勝をより間近に感じることができます。
千畳敷駅
せんじょうじき
- 五能線の普通列車は1日5本。その少なさゆえ、この日は隣の、海の見える 大戸瀬駅 から国道101号線を歩いて訪れました。独特の岩棚が見えれば、千畳敷駅もすぐ近く。
- 駅のそばまで近づくと、民宿と食事処が何件か立ち並んでいました。写真右の崖の下は線路です。
- 大戸瀬駅から歩くこと約30分で、千畳敷駅に到着。駅舎も待合室もなく、思わず見落としそうなほど簡素な外観です。ちなみに、ベンチもありませんでした。
- そばには五能線の鰺ヶ沢駅〜深浦駅間を並行して走る、弘南バス のバス停もあります。こちらは1日4本。
- 千畳敷は太宰治の小説『津軽』にも登場します。駅前の海岸には、その一節を引いた記念碑も。ちなみに、千畳敷海岸の歴史は浅く、1792(寛政4)年の地震で隆起して生まれたのだそう。その昔、殿様が千畳の畳を敷き酒宴を催したのが由来だとか(参考)。
- ホームに上がっても、目の前は変わらず景勝地と呼ぶにふさわしい景色。鰺ヶ沢方面を望む。
- 列車の本数こそ少ないですが、土日は快速「リゾートしらかみ」が1日1.5往復停まり、しかもそれぞれ、散策できるよう15分ほど停車してくれます。
- 日本海の先には、うっすらと津軽半島が見えました。
- そして、反対の深浦方面を向いても、線路の先に海が見えました。まさに険しい海岸線の賜物と言えるでしょう。