三陸駅 さんりく 三陸鉄道リアス線 岩手県大船渡市(Open in Google Maps) その名の通り、かつての三陸町の中心だった三陸駅。三方を山に囲まれた越喜来(おきらい)湾の最も奥に位置します。海抜約25メートルの高台にあるホームからは、狭い湾口まで海がまっすぐ続く様子を見られます。しかし、その手前に目を移せば、震災から約5年が経過してもなお残る、黄土色の更地と工事用車両の姿。この景色が少しずつでも変わっていくことを願ってやみません。 新花巻駅から釜石線経由で、約2時間〜2時間半。本数は約1〜3時間に1本。有人駅。 訪問:2016年2月 / 更新:2016年12月12日 盛行きの列車を降りると早速、海が視界に入りました。なお、次の列車は約3時間後です。列車が去り、ホームは静寂に包まれました。ベンチに座っても海が見えますが、冬場はなかなか寒いのでおすすめできません。駅名板には柿が描かれていますが、毎年秋には特産の「ころ柿」の「柿のれん」がホームに吊るされます。ホーム先端の屋根のない場所に行くと、空が広くなる一方、景色の寂しさが余計に目立ちます。また、駅前の方向を見下ろすと、すぐ目の前から谷の反対側まで建物がありません。震災の爪跡に胸が痛くなりました。津波は、駅のすぐ下まで迫ったようです。一方、待合室には地元の小学生による「がんばれ三鉄」の横断幕がありました。さらに、運行再開を祝う器用なビーズ細工のパネルも。ここ三陸駅は、震災からわずか2年余りの2013年4月に復旧、南リアス線全線もその1年後には全線再開にこぎつけました。駅舎は「三陸町観光センター」を兼ねており、中には小さなお土産コーナーや喫茶コーナーがあります。特産の柿の葉茶も並んでいました。振り返ると、駅前からも海が見えました。駅の下をくぐり、坂道を登った先には、駅と越喜来湾を同時に望める場所があります。南の盛方面を望む。線路はこのまま越喜来湾沿いに続いており、隣の甫嶺駅、その先の恋し浜駅も海が見えるロケーションです。