大浦駅で出会ったのは、島々が折り重なる海と、満開を迎えた桜のコラボレーション。春、ホームの頭上では満開の花びら、眼下では青い瀬戸内海が迎えてくれました。辺りは静かな集落に囲まれ、ひとりで列車を待つ時間は、海とともにお花見ができる極上の時間。目の前を特急列車が通り過ぎると、青空に桜吹雪が舞い散りました。
大浦駅
おおうら
- 4月、松山駅から普通列車で郊外を走ること約40分。大浦駅に降り立ち、迎えてくれたのは満開の桜。列車が去ると、遠くには瀬戸内海が現れました。いきなりのハイライトです。
- 駅そのものは狭いホームがひとつと、その上にベンチと上屋があるだけの非常に簡素な造り。
- 瀬戸内海には重なり合ういくつもの島々と、その前を横切る大小さまざまな船。
- そんな景色を眺めながら、列車を待てる幸せ。なんとぜいたくな時間でしょう。
- 列車が来ない間は人の姿はほとんどなく、ひとりでお花見状態。
- 側線を特急列車が通過すると、桜吹雪が舞いました。
- 線路の両脇には桜。その先に海と船がちらり。景色に変化があり、まったく飽きません。
- ミラー越しにも船の姿。桜の咲かない時期にも、いろいろな角度から海を楽しめそうです。
- 海と同じ爽やかなブルーのラインをまとった、松山行きの普通列車が到着。老父が一人だけ乗り込んでいきました。
- 列車を見送ったところで、駅の外へ。桜のトンネルをくぐります。
- 振り返れば、桜のトンネル越しの海。
- 駅前には、桜だけではなく菜の花も咲いていました。
- 午後の日差しを受けて光る花びらたち。まさに春爛漫のひととき。
- 駅前の坂道を登ると、そこは静かな集落。あとは木をモチーフにした個室の公衆トイレがあるのみ。そばには商店や郵便局すらもありません。ただ、南へ10分ほど歩くとスポーツセンター、その先の国道197号沿いには「道の駅 風早の郷・風和里(ふわり)」があります。
- この日は海に近い北のほうへ、小道を5分ほど歩いて海へ。堤防越しに海面をのぞき込めば、目を見張るほどの透明度でした。道の駅のそばには、砂浜の広がる 風早長浜海岸 もあり、海遊びもできます。
- 日が傾いてきたので、再び大浦駅へ。海面が西日に霞んで、より幻想的な光景になっていました。
- そこに風が吹いて、全身を桜吹雪が包みます。
- 終始、夢のようなひとときを楽しませてもらいました。