道内屈指の観光地・小樽。その玄関口である小樽駅のレトロなホームの窓からは、地元・北一硝子の瀟洒なランプと石狩湾を望みます。重厚な駅舎の出口の正面にも、メインストリートの坂道と海。駅を出る前から、小樽の魅力を凝縮したようなぜいたくな風景が迎えてくれます。
小樽駅
おたる
- 新千歳空港から快速エアポートで1時間半弱。札幌からは約40分。石狩湾に面した 朝里駅 を通り抜け、終着の小樽駅に到着。
- 4つの乗り場を擁する大きな駅ですが、その佇まいはレトロそのもの。降りたそばから、シックな色遣いの上屋にアナログ時計、さらに柱には地元の 北一硝子が寄贈した というランプが迎えてくれます。
- 小樽に縁がある石原裕次郎氏にちなんだ「裕次郎ホーム」こと4番線は、特に趣たっぷり。
- 小樽駅と海との間にはいくつもの建物が重なっており、ホームから海が見える気配はありません。しかし、ここ4番線の余市寄りにある大きなガラス窓を覗くと…
- 色鮮やかなランプの先に、まっすぐ伸びる中央通りの坂道。そしてその先には、ランプの彩りにも負けない青々とした石狩湾が見えました。ちなみにこれらのランプも、北一硝子のもの。
- ちなみに、向かいのホームから引いて見るとこんな感じ。駅舎の吹き抜け部分のホーム側と海側それぞれに窓が設けられており、これらの窓一面を飾るように、ランプが吊り下げられています。
- 改札を抜け、振り返って見上げれば、先ほど4番線から見ていたガラス窓。駅舎内に光を取り込む役目も担っていました。
- 海側の壁面にもランプの連なる窓。こちらの背景には澄んだ青空のグラデーション。
- そして、海を忘れてはいけません。ガラス窓から目線を下ろせば、出口の向こうに一直線に続く中央通りと石狩湾が迎えてくれました。坂道の先に見える海の趣はやはり格別。「ホテルノルド小樽」のドーム屋根と、街路樹のメタセコイアがおしゃれです。
- 人と車、そして船が狭い視界の中で同時に行き交います。ちなみに、このときは偶然にも荷物の搬入のためにガラス扉が常時開放されていましたが、基本的には閉まっているようです。
- この坂の街・小樽らしい眺めを前に、多くの旅行者が足を止めていました。
- 訪れたのは、ゴールデンウィークの真っただ中。多くの観光客が通り過ぎる中、海を望む小さな花壇のチューリップたちが、元気に咲いていました。
- 駅前に出て視界が広がると、ホテルやスーパー、マンションなども目に入り、一気に街としての賑わいを感じます。
- 駅から海岸まではおよそ1km。その間には有名な小樽運河や、北海道初の鉄道路線・旧国鉄手宮線 の跡地もあります。石狩湾の先には、対岸もうっすらと見えました。
- 茶色のタイルをまとった、重厚な小樽駅の駅舎。1934(昭和9)年築で、北海道初の鉄筋コンクリート造の駅舎 だそう。
- まだうっすらと雪の残る毛無山との対比も印象的でした。
- 再びホームへ。海と反対側にも急な坂が続いており、小樽が坂の街であることを改めて感じます。ちなみに、高架ではないのにホームが2階で改札が1階という構造も、坂の地形ならではです。
- どこを切り取っても絵になる小樽駅。降り立ってすぐに街に繰り出すのはもったいないくらいの、趣あふれる駅でした。