女川駅 おながわ JR石巻線 宮城県牡鹿郡女川町(Open in Google Maps) 震災から4年の歳月を経て、2015年3月に再スタートを迎えた女川駅。その新しい駅舎は3階建てで、最上階の展望デッキからは、活気を取り戻しつつある女川の町並みと、女川湾を一望できました。2階には温泉施設も併設。多くの人が行き交う、女川町の新たな観光名所になっています。 仙台駅から仙石東北ライン快速と普通列車で約1時間40分。本数は1〜2時間に1本。有人駅。 (本ページでは、震災前の女川駅の写真も合わせて掲載します) 訪問:2007年3月、2017年10月 / 更新:2018年3月11日 震災前の2007年に偶然訪れたときの女川駅。こじんまりとした終着駅でした。(2007年3月)かつてのホームは2つ。写真右奥の建物は、日帰り温泉施設「女川温泉ゆぽっぽ」で、赤い列車はその休憩所だった ようです。(2007年3月)石巻方面を望む。周囲には住宅が立ち並んでいました。(2007年3月)ホームには立派な屋根がありました。(2007年3月)線路が途切れる様子はまさに終着駅。(2007年3月)駅を降りる人は必ずくぐる「歓迎」の看板。(2007年3月)ホームと駅舎をつなぐ階段には、1960年のチリ地震津波の水位を示す、青い線が描かれていました(当時の写真)。その約50年後の東日本大震災では、女川町を 14.8mの津波 が襲いました。震災前の駅舎内の待合室。(2007年3月)震災前の女川駅前。海からは200mほどの場所でしたが、多くの建物が並び、駅前、ホームともに海は見えませんでした。(2007年3月)10年後の2017年に再訪したときの女川駅舎。以前より200mほど内陸のかさ上げされた土地で、2015年3月に営業を再開しました。木造の大屋根は、ウミネコが羽ばたく様子をイメージしたものだそう(参考)。2階には、かつて女川駅の隣で営業していた「女川温泉ゆぽっぽ」が入っています。中央の入口をくぐると、ホームはすぐ目の前。改札口はありませんが、朝〜夕方は窓口も営業しています。まっすぐで細長いホームは、震災前の印象にも近いですが、乗り場は1つだけ。ちなみに、この線路の先にある一つ隣の 浦宿駅 も海の見える駅です。駅で線路が途切れており、駅に着いた列車は、そのまま折り返していきます。駅入口の脇にある階段を登り、3階の展望フロアへ。看板の図柄が海を予感させます。大屋根のすぐ下にある、女川駅の展望フロア。正面には女川湾が顔を出していました。眼下には、きれいに整備された駅前広場と、商業エリアの「シーパルピア女川」が広がります。メインストリートの「レンガみち」は、駅から一直線に海へと続いていました。ちなみに、真冬にはこの方角から太陽が昇ります。駅の出口からも、正面に海。列車を降りるやいなや、海が出迎えてくれます。駅前には無料の足湯もあり、列車待ちの時間を贅沢に過ごせます。女川駅の正面にある「シーパルピア女川」は、27の店舗が入る商業施設。他にも「地元市場ハマテラス」などの施設も既にオープンし、活況を呈していました。女川駅から海までは、歩いて3分ほど。ときおり香ばしい魚の香りが食欲を刺激します。レンガみちを抜けると、国道398号線に行き着きますが、その先は立ち入れる状況ではありませんでした。横たわっていた建物(写真奥)はかつての女川交番。生まれ変わった街のすぐ隣で、今でも津波の惨状を物語っていました。女川駅へ戻ると、1時間ぶり列車の列車が到着。かつての面影に再開できなかった悲しさと、賑わいに出会えた安堵感、そして将来への期待を胸に、駅を後にしました。