雪が残る2月の海風は、心地よくも冷たい。震災を経て設けられた歩道橋を渡れば、そこには無人駅の静けさがありました。待合室ひとつの小さな駅に寄り添うのは、広大な太平洋。誰もいないホームの先にまっすぐ伸びる線路が、次の旅の景色を思わせます。
大蛇駅
おおじゃ
- 雪の残る2月、日の入りが迫る中、隣の 階上駅 を出て大蛇駅へと歩いて向かいます。道中、脇に目をやると太平洋を望む坂道。
- 大きな歩道橋が見えたら、大蛇駅はもうすぐ。
- 八戸線と並行する道路から、ホーム越しに海がちらりと見えました。
- 2015年に設けられた「大蛇さざ波歩道橋」で駅へと渡ります。東日本大震災で津波被害が発生した大蛇地区。幸い 人的被害はなかった ものの、近くに踏切がないことから、山側への避難路としてこの歩道橋が設けられました。名称も地元の小学生が「静かで優しい波でいて」という願いでつけたのだそう。(参考:「広報 はしかみ」2016年2月号)
- 歩道橋からの見下ろす水平線と、まっすぐ伸びる線路はなかなかの清々しさ。列車が来たら絵になるはずですが、次の列車に乗らねば帰れないので、それは次の機会に。
- 歩道橋を降りると、砂利道の先に、「入口」とだけ書かれた看板が迎えてくれました。
- ホームには待合室がぽつんとあるのみ。もちろん無人駅です。
- 荒野の向こうの水平線。海岸までは階上駅と同じく200mほどですが、木々が生い茂っていて高低差もあるためか、こちらはかなり遠く感じます。
- 大蛇駅周辺も広い集落になっており、立派な家々が立ち並びます。
- 午後5時。日の入りを迎えると、寒さもいっそう厳しいものに。海の景色もほどほどに、帰りの列車は待合室で列車を待つことにします。