長門本山駅 ながともとやま JR小野田線 山口県山陽小野田市(Open in Google Maps) 長門本山駅は、1日3本しか列車の来ない、海の見える無人の終着駅。線路が途切れたその先には、周防灘が広がり、九州までを望みます。かつて炭鉱として栄えたこの地には、今でも住宅街が広がるほか、本山岬や夕陽のきれいなビーチなど、見どころもぼちぼち。昔の賑わいに思いを馳せながら、ゆったりと辺りを散策してみたくなる、そんな駅です。 山陽新幹線新山口駅から、山陽本線・宇部線・小野田線で、約1時間30分。1日3本。無人駅。 訪問:2016年5月 / 更新:2017年12月2日 長門本山駅は、JR小野田線の支線にある無人駅。短いホームに線路が1本だけあります。その線路はホームとともに途切れています。そう、ここは終着駅。そして、線路の先には、瀬戸内海の周防灘が顔を覗かせています。向こうに見える陸地は九州。おそらく門司周辺です。長門本山駅の施設は、扉のない待合室と、トイレだけ。終着駅にしてはとてもシンプルな造りです。そして、駅には人の気配がありません。長門本山駅にやってくる列車はなんと1日に3本だけ。閑散としているのも仕方ありません。通年営業の駅としては、おそらく日本一列車の本数が少ない、海の見える駅でしょう。昼間に列車がないので、この日は宇部新川駅からバスと徒歩でやってきました。1日3本とはいえ、電化されているため、線路の上には架線があります。ちなみに、駅前には 船木鉄道のバス が通っており、こちらは休日でも1〜2時間に1本はあります。小野田駅までは約30分、近くの 本山岬 までは約3分で行くことが可能。周辺には住宅も多く、駅前の県道にもしばしば車が通るため、秘境感はまったくありません。駅の300mほど南には、本山海底炭鉱の入口跡 があることから、かつては石炭輸送で賑わったことが覗えます。駅のすぐ傍らには花壇があり、誰が植えたか、色とりどりのキンギョソウが咲き誇っていました。こうして引いて見ると、県道のすぐ手前まで線路が迫っているのがわかります。振り返れば、眼下には海。間にはソーラー発電の施設が広がっており、駅前から海岸へはすぐに下りられません。長門本山駅から県道を西に5分ほど歩くと、日本の夕陽100選にも選ばれた「きららビーチ焼野」に行き着きます。ここには宿泊・入浴施設とレストランのある「きらら交流館」も併設されています。列車待ちこそ厳しいですが、バスを待つ合間なら十分時間が潰せそうです。