石油コンビナートが立ち並ぶ工業都市、室蘭。そのほぼ中央にあるのが本輪西駅です。広々としたホームから見えるのは、室蘭港の海に、東日本最大の吊橋・白鳥大橋。そして大小の船に、巨大な移動式浮きドック。今でこそ無人駅で、人の姿も多くありませんが、ホームの立派な上屋や、駅前に半分ほど残された旧駅舎が、かつてのにぎわいを思わせます。
本輪西駅
もとわにし
- 4月下旬、足元にはタンポポの花。目線の先には船の姿。本輪西駅のホームは広々としていて、人の気配もなく、穏やかでした。(2018年4月)
- 本輪西駅があるのは、北海道有数の工業都市、室蘭市のほぼ中央。ホームから見えるのは室蘭港です。(2018年4月)
- ホームと海との間には何本もの線路。本輪西駅はJR貨物の駅でもあり、2014年までは近くにあるENEOSの室蘭事業所から石油を運んでいたのだそう。(2018年4月)
- 貨物列車のいない線路の向こうに見えるのは、室蘭の古くからの市街地がある絵鞆半島。ときおり船が横切っていきます。(2018年4月)
- かつてはホームを鉄道員が行き交っていたのでしょうか。(2016年7月)
- さらにかつての賑わいを思わせるのが、背の高い木製の上屋。(2018年4月)
- 2016年に訪れたときには、木製の案内表示や…(2016年7月)
- 錆びかけた案内札も時が止まったかのように残っていました。(2016年7月)
- 横から見た上屋。向こうに見える青い壁のようなものは、ケーソン(鉄筋コンクリート製の大きな箱)を海上で製作する「移動式浮きドック」だそう。(2018年4月)
- 跨線橋の窓からも海。(2018年4月)
- こうしてホームを見下ろすと、その長さがよくわかります。線路の先に見える白い橋は、全長1,380m、高さ140mの 白鳥大橋。東日本最大の吊り橋で、絵鞆半島の先端と対岸を結びます。(2018年4月)
- 白鳥大橋の向こうには、無人島の 大黒島 も見えました。(2018年4月)
- 船の停まる海側にも出られそうに思えますが、出口は山側のみ。(2018年4月)
- 跨線橋を降りて駅前へ。駅舎は2015年に建て替えられたもの。黒と赤という色遣いもあって、かなり目立ちます。(2018年4月)
- かつての駅舎の一部(写真左)も残されていました。看板はなく、現在の用途は不明。なお、駅舎だった頃はさらに倍近くの幅があったようです(参考)。(2018年4月)
- 駅前広場の脇にあった、かすれた「室蘭観光案内図」。ただ、1998(平成10)年に開通した白鳥大橋が描かれているので、そこまで古くはなさそうです。(2016年7月)
- 駅前は国道37号が横切る大きな交差点。正面の丘には住宅が立ち並びます。(2018年4月)
- 本輪西駅の正面、国道からそれるように伸びるのは、商店や住宅の続くバス通り。海沿いとは打って変わって、生活感ある風景です。(2018年4月)
- 駅前には道南バスの「本輪西駅前」バス停があり、洞爺湖温泉〜東室蘭駅〜室蘭駅方面まで一本で行けます。本数も鉄道より多い、毎時1本ほど。(2018年4月)
- この日の帰りはバスで。ホームと海を眺めながら、バスを待ちます。向かうのは、もうひとつの海の見える駅、隣の崎守駅です。(2018年4月)