JR根室本線(花咲線)は、日本最東端を走る鉄道路線。中でも門静駅は、ホームから海の見える駅としては、日本で最も東にあります。曲がりくねった線路の先に見えるのは、牡蠣の養殖でも有名な厚岸湾。訪れた夕暮れ時に、金色に輝く景色の中で、ぼんやりと青く浮かぶ海面が印象的でした。
門静駅
もんしず
- 釧路駅から根室行きの普通列車に揺られて1時間弱。道中、森の中で野生のシカの群れに遭遇し、列車がたびたび停車や徐行を強いられていたのが印象的でした。
- 門静駅に降り立ったのは、午後5時過ぎ。ほぼ真横から差し込む日光が、景色に幻想的な陰影を生み出していました。
- 見上げればうっすらと月も。ホームに屋根はなく、近くに高い建物もなし。空も広く、線路も遠くまで見通せます。
- 曲がりくねった線路の先には、青く浮かぶ海。厚岸(あっけし)湾です。対岸には港町も見えます。実は門静駅、私の知る限りでは、ホームから海の見える駅として日本最東端にあります。
- 駅から少し離れた場所には集落がありますが…
- よく見ると、家々の隙間からも海がちらり。
- 厚岸湾で牡蠣の養殖やニシン漁など漁業が盛んなこともあってか、家の周りには漁具が点々と置かれていました。
- 今度はホームを出て、近年建て替えられたであろう、小さな駅舎へ。珍しくホーム側にも駅名板が掲げられていました。字体もポップです。
- 駅舎に貼られた時刻表(2018年4月時点)。列車は1日にわずか6〜7往復。
- ごく小さなベンチだけが置かれた待合室の中には「駅ノート」も。
- 広大な土地に、ぽつりと佇む駅舎。今でこそ小ぢんまりとした門静駅ですが、かつては門静駅から砕石運搬用の路線が伸びており、駅構内にも複数本の線路があったそう(参考)。
- 自動車販売店やガソリンスタンドがありますが、商店や食事処は見当たりませんでした。この先東に1kmほど進むと「あっけし望洋台」という小さな展望台はあります。
- 駅に戻ると、近くにある寺院・正念寺の向こうに太陽が沈んでいきました。
- 間もなく、釧路行きの列車が到着。
- 午後6時、日の入りとともに帰路へ。列車は再び夕暮れの森を抜け、釧路の街へと向かいます(帰りもやはりシカに遭遇しました)。