宮ケ浜駅 みやがはま JR指宿枕崎線 鹿児島県指宿市(Open in Google Maps) 沖縄を除けば、日本で一番南を走る指宿枕崎線。車窓から見える鹿児島湾とソテツの木々は、南国情緒を掻き立てます。ここ宮ケ浜駅は、指宿市街の外れにある無人駅。かつては線路のすぐ向こうが海だったそうですが、今でも海辺の公園越しに、鹿児島湾と対岸の大隅半島を望むことができます。静かなホームに、駅前の飴屋さん、そして海岸の公園。辺りにはゆったりとした時間が流れていました。 鹿児島中央駅から普通列車で約1時間。本数は1時間に1本。無人駅。 訪問:2016年2月 / 更新:2017年1月29日 鹿児島中央駅から列車に揺られること約1時間。指宿駅の2つ手前が、ここ宮ケ浜駅です。屋根もほとんどなく、海を向いたホームが1本だけ。正面には鹿児島湾と大隅半島。その手前の芝生は、海岸にある公園です。昭和9年の開業時には、線路のすぐそばまで海だったそう。ちなみに「長渕剛ゆかりの地」とある通り、長渕剛さんの曲「鶴になった父ちゃん」に宮ケ浜が登場しています。公園には海を向いた素敵なベンチも。次の列車は1時間後。公園には後ほど行くことにしましょう。南の指宿方面を向けば開聞岳、ではなく魚見岳が見えます。北の鹿児島方面を向いても、景色は開けていて開放感があります。それでいて風も静か。初春の日差しと相まって、穏やかな雰囲気に包まれていました。宮ケ浜周辺は「指宿発祥の地」とされており、周辺には今でも江戸時代に築かれた防波堤や橋が残ります。奥にうっすらと茶色く見える防波堤が、天保の時代に築かれた「宮ケ浜港防波堤」。国の有形登録文化財です。駅前広場は小さなロータリーになっています。角にある「坂本いもあめ店」は明治創業。お店のおばあちゃんも優しい方で、ついつい立ち話。お土産に買った芋飴と芋納豆は実に素朴な味でした。線路沿いの道を歩いて5分ほどで駅前の海岸へ。公園として整備されていますが、人も少なく、列車待ちにはぴったりです。しばらく休んでいると、特急「指宿のたまて箱」が通過していきました。帰り道、駅前の通りからもちょっとだけ海が見えました。踏切の音が聞こえて間もなく、鹿児島方面行きの列車がやってきました。