前之浜駅 まえのはま JR指宿枕崎線 鹿児島県鹿児島市(Open in Google Maps) 鹿児島中央駅から、指宿枕崎線で南下すること約50分。前之浜駅の跨線橋に上がると、カーブしたホームの向こうに鹿児島湾が現れます。目線の先には、引き潮のときにだけ薩摩半島と砂の道で結ばれる無人島、知林ヶ島。東を向けば、湾の対岸にある大隅半島のなだらかな稜線も。桜島のイメージとはまた違った、鹿児島湾の情景に出会えました。 訪問:2016年2月 / 更新:2023年4月22日 前之浜駅は、鹿児島市のほぼ南端にある無人駅。カーブした2つのホームがありますが、右手の山側には崖があり、左手の海側には建物が並びます。一見すると海は見えそうにありませんが…跨線橋に登ると、鹿児島湾(錦江湾)が現れました。駅と海との間には、国道226号が通ります。東にはうっすらと対岸の大隅半島。20kmほど離れています。跨線橋には頑丈なフェンスがありますが、屋根はないので開放的。そして南の指宿方面を向いても海。写真右に見える島のような稜線は、同じ薩摩半島の魚見岳です。その左手が無人島の 知林ヶ島(ちりんがしま)。大潮・中潮の干潮時にだけ砂の道が出現して渡ることのできる、ちょっとロマンチックな島です。密集した住宅、海とのギャップも素敵です。北の鹿児島中央方面。こちらを向くと、辺りに住宅街が広がっているとわかります。桜島も見えるはずの方角ですが、この日は霞んで見えませんでした。跨線橋からの眺望が抜群ではありますが、実はホームの先端、指宿寄りからも国道越しにちらりと海が見えます。ホームを出て駅の外へ。2016年の訪問当時は駅前に年季の入ったJAの建物や木造家屋がありました。ただその後は更地になっているようです。コンビニやスーパーも周辺には見当たりませんでした。前之浜駅の駅舎。コンクリート製で丸みを帯びた、珍しい形をしています。訪問後は青い塗装に塗り替えたようです(参考)。ちなみに、駅舎の内部はこんな感じ。入口に扉はなく、中にはベンチが壁沿いに2つ。おしゃれな形の窓辺には、花が添えられえていました。なお駅前には、指宿枕崎線と並行する 鹿児島交通 と、隣の喜入駅方面を結ぶコミュニティバス「あいばす」のバス停があります。駅に戻ると、ちょうど「指宿のたまて箱」が通過。海側半分が白、山側半分が黒という、目を疑うようなカラーリングです。まもなくして下りと上りの普通列車が到着。黄色に白と、こちらも目に鮮やか。帰り際、海とカーブしたホーム、そしてすれ違う列車という、旅情そそられる一幕に出会えました。