串駅 くし JR予讃線 愛媛県伊予市(Open in Google Maps) 愛媛県伊予市の串駅は、瀬戸内海を望む斜面にひっそりと佇んでいます。切通しに作られたホーム。家はあるのに人気のない駅の周り。列車からひとり降り立つと、世界に取り残された感覚に陥ります。ホームの拓けた場所から見える瀬戸内海もとても穏やかで、日暮れとともに淡いピンクに霞んでゆくのが印象的でした。 松山駅から普通列車で約1時間。本数は約2時間に1本。無人駅。 訪問:2013年3月 / 更新:2014年7月22日 1両編成のワンマン列車で串駅にやって来ました。降りたのは私ひとりだけでした。夕暮れ前、真っ直ぐな線路が日差しを照り返して白く光っていました。切通しにあるホームは、西日が差しても少し影になります。ホームの拓けた場所から望む、波も立たない瀬戸内海。海面に反射した夕陽と菜の花。看板もない駅の入口。細い坂道を登るとホームに行き着きます。駅前の踏切、「止まれ見よ」。先にも斜面が続きます。踏切の先の斜面を少し登ったところから。斜面をさらに登ると、急に視界が広くなります。ただこんな景色が見たくて、旅を続けています。何の前触れもなく、帰りの列車がやって来ました。