越ノ潟駅 こしのかた 万葉線 富山県射水市(Open in Google Maps) 高岡駅前から北へと伸びる路面電車にひたすら揺られると、その終着点に越ノ潟駅があります。ホームに降りると、ぷつりと途切れた線路の向こうに、港と、渡し船の乗り場が目に入りました。港の開削前は対岸まで続いていたという線路。その役目を今は小さな渡船、そして2012年に開通した新湊大橋が担っています。 富山駅から約1時間半、新高岡駅から約1時間。本数は1時間に4本。無人駅。 訪問:2008年8月 / 更新:2016年4月24日 路面電車にしばらく揺られ、越ノ潟駅にやってきました。降りたのは私一人だけ。そして誰も乗せぬまま、この列車は折り返していきました。列車が過ぎ去った後のホームからは、すぐ目の前に富山新港が見えました。見ての通り、線路がこの駅で途切れており、その先には富山新港の対岸を結ぶ渡船の乗り場があります。富山新港が開削される前は、富山市街まで線路が続いていたとか。約800m先の対岸とを結ぶ、富山県営渡船の乗り場。日中は30分ごとに運行されており、なんと無料です。越ノ潟駅から15分ほどの中伏木駅前にも「如意の渡し」という渡し船(有料)があり、高岡では船が地元の足になっていることが覗えます。駅前のフェンス越しに見た富山新港。船の動きはあまり見られませんでした。駅の後ろに見えるのが、富山新港の対岸を結ぶ新湊大橋の橋脚。訪問当時は建設中でしたが、2012年に開通しました。ちなみに、橋の開通後も渡船は営業しているそうです。ホームには延長した跡がありましたが、左に目を向ければ、線路が撤去された跡も残っています。高岡にはかつて、万葉集の歌人の一人、大伴家持が赴任していました。それにちなみ、万葉線の駅には地元で詠まれた万葉集の歌が掲げられています。奈良時代の文学と、21世紀の電車とのコラボレーション。