小森江駅 こもりえ JR鹿児島本線 福岡県北九州市門司区(Open in Google Maps) 夕暮れのホームから見えたのは大きな川ではなく、九州と本州を分かつ関門海峡。きらめく水面を大小さまざま船が横切っていく様子は、眺めていて飽きません。すぐ近くに見える対岸は山口県下関市の彦島。夕日はその向こうへと静かに沈んでいきました。 訪問:2016年5月 / 更新:2022年2月12日 5月、夕暮れの小森江駅に降り立ちました。北九州市の代表駅・小倉駅からはわずか2駅。落ちついた郊外の駅といった印象で、列車が到着すると乗客がぱらぱらと行き交います。そんな小森江駅のホームを少し門司港寄りに進むと、夕日を受けて眩しく輝く水面が現れました。関門海峡です。対岸は本州側の山口県下関市にある 彦島。1kmちょっと離れていますが、数字よりも近くに感じました。駅と海の間にあるのは、主に国道199号と倉庫や工場。瀟洒なレンガ造りの建物は、100年以上の歴史を誇る という、ニッカウヰスキーの門司工場です。近くには砂糖工場の煙突も。アジアと瀬戸内海を結ぶ重要な航路だけあって、関門海峡には大小さまざまな船がひっきりなしに行き交います。海峡に比べれば落ち着きのある小森江駅。本数も日中は1時間に2本ほど。また、駅の中でもホームの門司港寄り出口から遠く、常に閑散としていました。小森江駅の山側には住宅街や、関門海峡が見下ろせる 矢筈山キャンプ場 があります。山側にある改札を抜け、駅の外へ。1988(昭和63)年開業とあって、駅舎は少しだけ近代的な造りです。有人駅ですが、きっぷの窓口での販売は2022年3月に廃止予定とのこと(参考:PDF)。駅前にあるのは小さなロータリーと…駐輪場や駐車場です。ドラッグストアやコンビニ、レストランなどは少し離れた国道3号沿い(写真右のビル辺り)にあるようです。日の入りの時刻が近づいてきたので、再びホームへ。空と関門海峡は一層赤みを増していました。船のシルエットが、すーっと目の前を流れていきます。午後7時、静かに日の入りを迎えました。隣の門司港駅は、200km以上ある鹿児島本線の終着駅。線路は終点まで、関門海峡に寄り添うように続きます。