伊豆北川駅 いずほっかわ 伊豆急行 静岡県賀茂郡東伊豆町(Open in Google Maps) 青色の列車を降りれば、眼下には同じく青色の相模灘。弧を描く海岸線は、伊豆半島の雄大さを実感させてくれます。伊豆北川駅は、伊豆で数ある温泉地のうちのひとつ、北川温泉の最寄り駅。しかしながら、人里から隔絶された崖の上にあり、海をひとりで楽しむにはもってこいの穴場です。春には桜と海のコラボレーションもこっそりと楽しめます。 訪問:2022年3月、2016年5月、2013年2月 / 更新:2024年3月29日 伊豆北川駅は、標高約45mの崖上にある小さな無人駅。ホームの伊東寄りからは、眼下に美しい相模灘を眺めることができます。(2016年5月)青い帯をまとった普通列車は、海に見事に馴染んでいました。(2016年5月)景色の開けた北東の方角を除き、駅の周囲を険しい山が囲んでいるため、180度の大パノラマとはいきません。(2016年5月)春には、斜面に生える桜のピンクと海の青がコラボレーション。写真左手にひょっこりと顔を出すのは、国の天然記念物でもある 大室山 です。(2022年3月)海沿いに立ち並ぶ旅館街の先、海岸の岩場に置かれた小さな小屋は、北川温泉名物の「黒根岩風呂」。海抜0mの波打ち際で露天風呂を楽しめる公営浴場です。(2022年3月)夕方の海はまた違った趣になります。穏やかな水面と、なだらかにせり出した海岸線が優美。また、いつ訪れても定置網漁船と思われる船が2隻なかよく浮かんでいる光景が印象的でした。(2013年2月)観光地ムードのない駅ながら、かつてのホームでは、定置網漁船のイラストが迎えてくれました。(2013年2月)海の眺めが美しい伊豆北川駅ですが、春は、海の見えない方角も壮観。桜と新緑がパッチワークを生み出します。(2022年3月)ホームの入口に立てば、正面に桜の木。(2022年3月)停車した列車の中からも、つかの間のお花見が楽しめます。(2022年3月)伊豆北川駅は無人駅。2020年の1日あたりの平均乗車人員はわずか14人と、伊豆急行でも最少だそう(参考)。どうりで人の気配はほとんどありません。ただ、駅のすぐ裏手を国道135号が通っており、車の姿は見えないながらも通行音が聞こえてきます。(2022年3月)駅のすぐ隣の森で、岩場を流れる小さな滝を発見。ちなみに、伊豆北川駅の周辺では江戸時代初期、家康の命で江戸城の築城石が大量に切り出されていたそう。(2022年3月)桜の咲き誇る駅前広場。列車の窓から見えていたのは、こちらの木々です。駅前に住宅や商店はなく、ひたすら森に囲まれています。(2022年3月)人通りのない静けさと、桜の華やかさのギャップが、少し切なく映りました。(2022年3月)かつて駅前広場には北川温泉の案内板もありましたが、現在はそれすら撤去されています。(2013年2月)駅前から温泉街に続く坂道には、桜のトンネル。(2022年3月)夏場には緑の葉っぱが涼やかな木陰を作ります。(2016年5月)坂を下ると、温泉街と海が目線の先に。ここまで来ても観光地の雰囲気やにぎわいはほとんどなし。終始、穴場感がたまらない駅でした。なお、両隣の 伊豆大川駅、伊豆熱川駅 も海の見える駅です。(2022年3月)