池の浦シーサイド駅 いけのうらしーさいど JR参宮線 三重県伊勢市(Open in Google Maps) *池の浦シーサイド駅は 2020年3月に廃止 されました(参考・PDF)。記載の情報・写真は訪問当時のものです。 年に4日しか開かないという不思議なこの駅に、念願叶って降り立つことに。「シーサイド」の名に偽りなく、透き通った浅瀬が手の届きそうな距離にありました。海と駅がここまで近づけるのも、伊勢の入り組んだ海岸線が、波を穏やかにしてくれるおかげでしょう。 名古屋駅から快速「みえ」と普通列車で約2時間半。本数は年に8往復(2016年)。無人駅。 訪問:2016年8月 / 更新:2020年1月13日 池の浦シーサイド駅は、夏季のごく限られた日にしか開かない臨時駅。2016年は7/30・31、8/6・7の各土日のみでした。ホームからの眺め。臨時駅にするのはもったいないほどの景色です。ただ、周囲にはわずかな住宅と旅館などがあるのみ。正面に見える建物は旅館の「旅荘 海の蝶」です。見渡せば、電線すらない極上のオーシャンビュー。ホームから伊勢市方面を望む。駅の少し先で、国道42号線がオーバークロスしています。鳥羽方面を望む。駅の陸側にはボートが留置されていました。実は、線路の下を通る形で干潟が続いているのです。ホームの先端から。澄んだ海に磯臭さはほとんどありません。ホームを降りて散策することに。駅の外には駅舎はもちろん、駅名板もありません。ただ、運賃表だけはありました。時刻表はありませんでしたが、列車は1日2往復です(2016年)。駅前は舗装すらされていませんでした。駅のすぐそばにある浜。綺麗ですが、海水浴場ではありません。すぐ近くには「採貝禁止」の看板があり、豊かな漁場であることを窺わせます。駅前広場を抜けて見えたのは、川とソーラーパネル。写真右の道を進めば、最寄りの海水浴場「池の浦シーサイドパーク」に行けますが、20分ほど歩く必要があります。この日は海水浴客らしき人を見ることはありませんでした。駅に戻ると、快速列車が優雅に通過していきました。木陰にベンチを見つけたので、次の列車までしばし休ませてもらいます。この湾に大きな港はないはずですが、どこからか船がやって来ました。ただ海を眺めて時が過ぎるのを待つ、至福のひととき。間もなくして、帰りの列車が到着。池の浦シーサイド駅に列車が停まるのは、年に数えるほどしかない、貴重な瞬間です。