広野駅 ひろの JR常磐線 福島県双葉郡広野町(Open in Google Maps) 福島県の広野駅。特急「ひたち」で、東京から3時間弱、仙台からは2時間弱の場所にあります。かつてはホームから田んぼ越しに太平洋が見えましたが、震災後は海沿いの浜海道が嵩上げ。田んぼも開発されて、景色は大きく変化していました。今では跨線橋の広い窓から、遠くにその水平線を見ることができます。 訪問:2022年4月、2006年8月 / 更新:2024年3月10日 広野駅に初めて降り立ったのは、震災前の2006年の夏。駅の裏には田んぼが広がっており、空の広さが印象的でした。(2006年8月)ホームに立って田んぼのほうを向くと、家々と森の間から太平洋の水平線が顔を出していました。(2006年8月)しかし、東日本大震災の津波により、線路のすぐ東側まで浸水(参考)。2022年に改めて訪れると、海沿いを通る浜街道が嵩上げされ、ホームから海は見えなくなっていました。(2022年4月)ただ、改装された跨線橋に登ってみると、透明なパネル越しに青い水平線が現れました。(2022年4月)田んぼの跡地に新しく整備された街と、ずっと変わらない太平洋の水平線。(2022年4月)海岸は約600m離れていますが、確かに青い海が見えます。(2022年4月)かつてあの海がすぐ足元まで迫ってきたという事実が想像できないほど、この日は穏やかでした。(2022年4月)整備されていない場所には、かつての田んぼの名残。(2022年4月)なお、2006年に訪れた際、跨線橋から外はほとんど見えない造りでした。(2006年8月)赤い屋根の駅舎は、以前からのものが残っています。奥に見える白い橋は、2017年に完成した、駅の東西を結ぶ人道橋「未来のかけ橋」。(2022年4月)駅舎の隣に立つのは、童謡「汽車」の歌碑。「今は山中 今は浜 今は鉄橋渡るぞと 思う間も無く トンネルの 闇を通って広野原」という歌詞で有名です。諸説 ありますが、この歌碑によると、常磐線の「久之浜〜広野間の景観を作詞したものと伝えられ」ているのだそう。(2022年4月)特急「ひたち」も停まる広野駅。かつては有人駅で窓口もありましたが…(2006年8月)現在は無人駅。かつての窓口は板で覆われ、代わりに自動券売機と改札機が設置されていました。(2022年4月)駅前にはタクシー乗り場もあるスペースが広がります。人や車がごくたまに行き交う程度で、非常に静かでした。(2022年4月)駅前通りも幹線道路ではないため、こちらも静か。辺りには住宅のほか、菓子店や信金、郵便局などがあります。(2022年4月)最後に、人道橋「未来のかけ橋」の上へ。左に見える煙突は、広野火力発電所のもの。(2022年4月)新たに設けられた立派なロータリーと、オフィスビルの「広野みらいオフィス」。1階にはコンビニのニューヤマザキデイリーストアも入ります。(2022年4月)さらに、その隣には200以上の客室を備えるホテル「ハタゴイン福島広野」や病院も。以前は想像もしなかった光景です。(2022年4月)昔に訪れた駅で出会った新たな景色を目に焼き付けて、特急列車に乗り込みました。ちなみに、普通列車しか停まりませんが、隣の 末続駅 も海の見える駅です。(2022年4月)