最東端の街を見下ろす丘に、ぽつりと置かれた板張りのホーム。ここ東根室駅は、日本最東端の駅です。根室半島のほぼ真ん中に位置し、辺りは閑静な住宅街。海など見えないと思っていましたが、ホームの端から、遠くに輝く根室湾が見えました。
東根室駅
ひがしねむろ
- 脇道へ入るとすぐ、坂道の先にひっそりと佇む東根室駅のホームが見えました。そして、遠く背後には煌めくのはまさかの海。海が見える確証なく訪れた根室駅と同様、嬉しい誤算でした。
- 駅前の砂利敷のスペースには、待合室によくあるベンチと「日本最東端の駅」を示すオブジェ。日本最東端の駅は、駅舎や待合室、ましてや上屋すらない、非常にシンプルな装いでした。雨や雪の日に列車を待つのはなかなか辛そう。
- 振り返れば、駅前に集合住宅。コンビニや商店などの店舗はありません。人通りも車通りもほとんどなく、とても静か。ただ、1時間ほどの滞在中に一組だけ車で駅を記念に訪れる観光客に出会いました。
- いよいよ日本最東端のプラットホームに上がります。
- ホームは北海道でよく見る板張りのもの。そしてここにも「日本最東端の駅」の看板。謳われていませんが、アジア最東端の駅 でもあります。架線のない空は雲ひとつない快晴と相まって、どこまでも突き抜けていました。こうして見ると何だか最果て感もあります。
- ホームは高台になっており、線路の向こうにも新しそうな住宅街を見下ろします。
- 40m近い標高と、高い建物がほとんどないことから、ホームからもこの通り海面が見えました。見えている海は根室駅と同様、西に広がる根室湾。東の果てなのに西に海を望みます。なお、東根室駅は細長い根室半島の真ん中に位置しており、根室湾と太平洋からそれぞれ約2kmという距離。しかし、さすがに太平洋は見えませんでした。ちなみに、東根室駅〜隣の西和田駅間では、車窓の両側に根室湾と太平洋を同時に望めます。
- 東根室駅に停まる列車は、上下合わせて1日11本(2024年6月時点)。決して使いやすい本数ではありませんが、高校生による利用があったそう。ただ近年、バスの充実によって利用客が減少。東根室駅の 廃止が検討 されています。
- 釧路からやってきた列車で、再び根室駅へと戻ります。入れ替わりで地元の方と思しき年配の女性が2名降りていきました。地域の足としても、観光資源としても駅が残ることを切に願います。