かつて那覇の街を見下ろすようにそびえ立っていた首里城。その城跡のすぐそばに、同じく街を一望する儀保駅があります。標高およそ90mのホームに立てば、眼下には白く輝く那覇の街並み。そして、遠く離れた東シナ海と慶良間諸島。夕暮れと夜景もまた格別で、一日中景色を眺めていたくなる駅です。
儀保駅
ぎぼ
- 那覇空港からモノレールで市街地をくねくねと進むこと25分。儀保駅があるのは、首里城で有名な首里駅のひとつ手前。11月の訪問でしたが、気温は28℃と夏のような暑さでした。
- 山の中腹、標高およそ90mにあるホームはまさに展望台。眼下に広がる那覇の街並みは全体的に白っぽく、ところどころに赤い屋根が見え、南国情緒を感じさせます。
- ゆいレールの数ある駅の中で屈指の眺望を誇ることもあってか、ホームにも「ビュースポット」を示す看板がありました。
- 街並みの先には東シナ海と慶良間諸島。那覇新都心・おもろまちの高層ビル群や、那覇空港を飛び立つ飛行機もよく見えました。開けているのが西側のため、夕暮れにも期待ができそうです。
- 海岸までは、最も近いところでも4kmほど離れていますが、標高差のおかげではっきりと海が見えます。
- ホーム先端のガラス越しにも水平線。
- 先端から那覇空港方面を見下ろすと、線形がモノレールならではの急カーブと急勾配であることがわかります。
- そんな線路を軽快に走っていくモノレール。
- たった2両編成ですが、赤いラインが景色に映えて存在感を放ちます。
- 一方の首里方面。さらに勾配が続くとともに、両脇に背の高いマンションが立ち並んでいます。
- 駅の周辺には住宅やビルが立ち並びますが、駅の高さを越える建物が少ないおかげで、視界が保たれています。こちらは北側の眺め。
- 南側に見えた尾根には長く立派な石垣(写真左上)。首里城跡です。首里城跡の最寄り駅は隣の首里駅ですが、儀保駅からも歩いて1キロほど。
- 2019年の火災 がなければ、ここから立派な正殿も見えていたと思うと、胸が痛みます。
- コンコースには首里城の正殿と守礼門の描かれたパネルが置かれていました。
- 改札口はよくある都市鉄道の雰囲気かと思いきや、さすが沖縄。シーサーが上から見守ってくれていました。ちなみにゆいレールは全駅が有人駅。いろいろと安心です。
- 他の駅や末吉公園を散策して、夕暮れ時に再訪。期待通り、西日が差し込み始めていました。
- 青かった空はオレンジ色に、白かった街並みは黒い影に様変わり。昼間とは正反対の風情ですが、こちらもうっとりするような眺めです。
- 刻々と暮れゆく間も、列車は10分に一本(両方向合わせるとその倍)の頻度で到着。
- その度に人がぱらぱらと行き交います。ときおり夕暮れをじっと眺める人もいました。
- 18時前、あっという間に日の入り。11月の日の入りとしては、東京よりも1時間ほど遅い時刻です。
- そのあと間もなくして、マジックアワーに。街にも明かりが灯り始めます。
- 那覇の夜景はけっこう都会的。昼間の海や夕暮れとはまた違った、那覇の情景を目の当たりにしました。