原生花園駅 げんせいかえん JR釧網本線 北海道斜里郡小清水町(Open in Google Maps) 網走の東、濤沸湖とオホーツク海に挟まれた約8kmにおよぶ砂丘に広がる、小清水原生花園。その中にぽつりと佇むのが、原生花園駅です。奇跡的に砂丘の切れ目に位置しており、ホームからは海と湖が同時に見えました。駅を一歩出ればそこは手つかずの大草原。海だけではない「徒歩0分の絶景」が待っています。 *例年5月頃〜10月末のみ営業する臨時駅です。 訪問:2024年6月 / 更新:2024年8月4日 列車も路線バスもしばらく来ない時間帯だったので、隣の 北浜駅 から国道244号を歩くことに。濤沸湖とオホーツク海に挟まれた道ですが、海側には砂丘が続き、なかなか海の姿は見えません。約5kmの道のりを歩くこと1時間。ようやく原生花園駅に到着。網走国定公園の小清水原生花園の中にある無人駅で、例年5月頃〜10月末のみ営業する臨時駅でもあります。ログハウス調の駅舎が素敵。駅のすぐ海側にあるのは、天覧ヶ丘展望台。登りたいですが、まずは駅を見ましょう。駅舎の中は小さな待合室。窓からも濤沸湖が見えました。列車の本数が非常に少ない釧網本線。日中は約5時間も列車が来ません。網走バス・小清水線 が並行しており、平日には昼の時間帯に1往復が運行されるものの、土日祝日は列車と同じく朝夕のみです。ホームに上がると、開放的な眺望。そして左側にはなんと…少しだけですが、オホーツク海が見えました。海と濤沸湖の間には8kmほどの砂丘が続きますが、ちょうど原生花園駅のホームのそばが砂丘の切れ目になっているようです。奥に見えるのは知床半島。振り返れば、濤沸湖と藻琴山が正面に。つまり、原生花園駅はホームから海と湖が同時に見える駅なのです。海と湖に挟まれてぽつりとある駅ですが、すぐそばには インフォメーションセンター(写真左)があり、中には土産店や軽食スペースなどがあります。小清水原生花園の見頃のピークは6月中旬から7月下旬だそう。訪れたのは6月初旬ですが、せっかくなので列車が来るまで原生花園を巡ることに。天覧ヶ丘展望台までは駅からわずか2分ほど。南には濤沸湖。そして、北から東にはオホーツク海と知床連山が視界いっぱいに。遠くに見える三角の建物は「フレトイ展望台」。隣の浜小清水駅の近くにあり、ちょうど砂丘の端に位置しています。ここからも海と湖が同時に見えます。花の見頃にはやはり少し早かったようですが、足元には爽やかすぎる一面の緑が広がっていました。反対の西向きもこの開放感。まさに360°のパノラマビューです。海へと続く、そそられる階段を降りると…砂浜に降りられました。ちょうど駅のホームから見えていた辺りです。この浜は歩くと音がする鳴き砂(鳴り砂)の浜としては日本最北だそう。ちなみに、海の見える駅のそばにある鳴き砂の浜といえば、馬路駅 の近くにある琴ヶ浜も有名です。最後に欲張って、オホーツク海と濤沸湖と原生花園駅を一枚に詰め込んでみました。北海道にしかないスケール感。ひたすらまっすぐな線路を通って、5時間ぶりの列車が到着。それでもこの駅から乗り込んだのは私ひとりだけでした。