府屋駅 ふや JR羽越本線 新潟県村上市(Open in Google Maps) 新潟県最北端の府屋駅に到着したのは、日の入りを迎えて間もなくのこと。目の前に見えたのは、刻々と色を変える空と、ぼんやりと霞んでいく水平線。ホームは日本海から流れる潮騒に包まれていました。実は旧市街地にあり、特急も停まる府屋駅。しかし、忙しなさや閉塞感は微塵もありません。そんな空間で一日を終えるひとときは、なんとも贅沢なものでした。 訪問:2016年3月 / 更新:2019年7月14日 2つ隣の 越後寒川駅 を出て、この日最後の目的地である府屋駅へ。日本海は目と鼻の先。でも実は府屋駅と海の間に国道7号が通っています。国道の交通量は多くないため、辺りには波の音が響くばかり。無人駅と何ら遜色ない開放的なロケーション。しかし、旧山北町の中心駅だけあって、新潟と秋田を結ぶ特急「いなほ」もすべて停車するから驚きです。西に見えるのは20km以上先にある粟島。越後寒川駅からの方がより大きく見えます。特急が停まる駅では珍しく、ホームに長い屋根がありません。そのため、開放感は抜群。跨線橋からは海岸線が一望できます。山々を越えた先はもう山形県です。ちなみに、写真のさらに右手には「日本国」という珍しい名前の山があります。時折でも車が通らないと、そこに国道があることに気がつかないくらい、海を近くに感じます。どんどん移り変わる空の色。辺りもいよいよ暗くなってきたので、駅舎の中へ。府屋駅の駅舎には、待合室はもちろん、みどりの窓口や券売機もあります。ただし、窓口が空いているのは朝から夕方のみ(参考)。この日は既に窓口が閉まっていました。売店はありません。平屋の駅舎。家族を迎えに来たと思しき地元の方が、駅前で列車の到着を待っていました。すっかり夜を迎えた府屋駅前。駅の向かいを細い県道が通っており、両脇に商店や住宅が立ち並んでいます。ただ、駅前のヤマザキショップは閉店している様子。帰りの長旅に備え、私もお店を探すことに。辺りの暗さに不安になりつつも、すぐに 中華屋さん を見つけて一息ついたのでした。