高知県西部、土佐湾に面した有井川駅。ちょっと高台にある開けたホームからは、畑と集落と太平洋を見下ろせます。海に出ようと駅を出ると、そこは畑を通る細い一本道。ホームの開放感とは反対に、ちょっとした冒険気分を味わえました。
有井川駅
ありいがわ
- 1両編成の列車から、ひとり有井川駅に下車。築堤の上にある開放的なホームからは太平洋が見えます。
- 訪れたのは12月初旬。すっかり秋も深まり、線路沿いには風になびくススキ。
- そして、築堤の下ではコスモスが咲き乱れていました。
- 有井川駅は無人駅。ホームに屋根はなく、温かみのある茶色の待合室がトレードマークです。
- 中村線はカーブが少ない代わりにトンネルも多くあります。
- 海の青と、畑に点在する緑のバランスがのんびりとした気分にさせてくれます。海岸までは100mほど。間を通る道路は国道56号です。
- 海岸線が鎌のような弧を描いており、海の向こうには遠くの海岸も見えました。中村線にある海の見える駅の多くが東や南を向く中で、有井川駅は珍しく南西向き。冬場にはこちらの方角に夕日を拝めます。
- 駅を出て、海のほうにある国道56号へと向かいます。階段を降りて右へ曲がると…
- 畑の中へと続く細い道がありました。両脇には草木が生い茂り、ちょっとした冒険気分です。
- 1分ほど歩いて振り返ればこの通り。のどかな一本道でした。
- 一本道の入口には、時刻表。畑の中にぽつんと立っているようにも見えます。
- 有井川駅前を通る、国道56号。交通量はどうやら少なめです。車が一台も通らなくなる瞬間に、ふと静けさを感じました。
- 駅前こそ民家は少ないですが、駅の東側には集落が広がり、商店や民宿、小さな漁港もあります。
- 次の列車の時間ゆえ、また畑を通って駅に戻ります。
- 青空と青い「有井川駅」の文字が妙にマッチしていました。
- 午後の暖かな日差しを受けながら、ひとり列車待ち。宿毛湾の夕日をあしらったという「だるま夕日号」がやってきました。今度はぜひ、有井川駅から夕日を見てみたいものです。